睡眠のメカニズムとは何か具体的に調べてみました
私たちは毎日ほぼ同じ時刻に眠り、同じ時刻に目が覚めます。
このような規則正しい睡眠リズムは疲労による「睡眠欲求」と体内時計に指示された「覚醒力」のバランスで形作られます。
ヒトの睡眠(眠気)は大きくふたつのシステムで形作られています。
第一のシステムは覚醒中の疲労蓄積による睡眠欲求です。睡眠欲求は目覚めている時間が長いほど強くなります。
徹夜などで長時間覚醒していると、普段寝つきにくい人でもすぐに入眠し、
深い眠りが出現することが知られています。いったん眠りに入ると睡眠欲求は急速に減少し、
その人にとって十分な時間だけたっぷりと眠ると睡眠欲求は消失して私たちは覚醒します。
第二のメカニズムは覚醒力です。覚醒力は体内時計から発信され、
一日の決まった時刻に増大し、睡眠欲求に打ち勝ってヒトを目覚めさせます。
普段の就床時刻の数時間前に最も覚醒力が強くなり
その後メラトニンが分泌される頃(就床時刻の1-2時間前)に急速
に覚醒力が低下します。
このため、私たちは夕食後に団欒するなどすっきり目覚めていても、
就床時刻あたりで急に眠気を感じるようになります。仮に覚醒力がなければ、
徐々に強まる睡眠欲求のため日中の後半は眠気との戦いで質の高い社会生活は営めなくなるでしょう。